お問い合わせ 事例紹介

八ヶ岳では小型乗用車の方が良いと思われます

八ヶ岳に山荘をかまえて、2地域居住をされる方を中心に、八ヶ岳側で乗る車を手配される方が結構あります。よく相談を受けるのですが、一貫して言わせてもらうのは『軽よりも1000~1500CCの小型車を探した方が良いですよ』。
これにはいくつか原因があります。

1.八ヶ岳は勾配が5~10%の、非常に長い坂道が続く、珍しい環境であること。また、平均車速が高めであること。
2.できれば4WDが望ましいこと(それも、ちゃんとした4WD)
3.軽の中古相場が高すぎること

以上の様な要因で、軽をお奨めしていないのです。

まず、勾配のきつい坂道ばかりの環境であることに、関して。

軽自動車は、年々大型化しています。車重もそれに伴い、メタボ化しており重くなっています。一方で、エンジンはずーっと660ccのまま。ターボ技術が良くなっているとはいえ、最高出力もトルクも余り変わっていません。多少出力特性が良くなった程度。希薄燃焼技術は良くなっているので、低負荷時の消費燃料に関しては、良くなっていると思いますが、八ヶ岳の場合は坂がきつい上に平均車速が早いので、高負荷が続きますから、その恩恵は少ないです。

結果として出てくるのは、燃費です。八ヶ岳での軽の燃費は総じて褒められた物ではありません。
また、高負荷が多くなりますので、メカ的な寿命にも影響があります。オイル交換を相当にマメにして頂かないと、数万キロで煙を吐いている軽乗用車も多いです。(オイルラインが細いので詰まりやすいから、要注意です)普通車は5000キロ、軽は3000キロが目安だと思います。
実際、オルケアで使用中の軽トラックも、10万キロでエンジンを載せ替えました。高負荷に耐えかねたようです。

4WDに関して。

4WDならどれも一緒と思っていたら大間違いです。2WD(FF車やFR車)に比べれば、下手な4WDでも走破性が良くなるのは確かですが、4WDの中でも実は性能差はかなり大きいです。
軽の場合は、タダでさえ重くなった車体を、さらに重くしたくないことや、燃費やコストへの影響を嫌い、複雑な4WDを避ける傾向が強く、しっかりとした4WDを搭載している車種は軽トラ系や軽バン系と一部本格クロカン系に限られます。従って、ちょっと車高が高いSUVぽい車種でも、簡便な『生活四駆』といわれる4WDを使っています。『生活四駆』といわれる、簡便な4WDは、駆動力の大半をFFで駆動し、ちょっとした上り坂でも車を動かすことができない程度の僅かな駆動力しか後輪に伝えません。そうすることで、色々な部品を簡単にし、重量を抑え、コストを抑え、4WDとして売り出しています。軽の4WDの大半はこのシステムです。元々の力に余力がありませんから、これはこれで理にかなっているのですけど。

理想的な4WDは、3輪がスリップしていても、残り1輪で車が動いて、脱出できる物でしょう。しかしながら、これができる4WDを搭載している車両はかなり少ないです。スバルですら、一部車種ではNGです。
八ヶ岳で、そこまでシビアな状況は少ないですが、時々ある大根おろしが路面に大量に堆積したような状況だと、結構性能が問われます。私も、4WDの性能に関しては、かなり気を遣います。今までに、痛い目に何度もあってきましたので。

中古相場に関して。

軽乗用車の中古相場は非常に高いです。山荘に置いておいて惜しくない30~50万円以下となれば、かなりポンコツを覚悟せねばなりません。(50万出せば、まぁまぁ有るかな。でも30万を割っていくと厳しいです)かといって、70-80万だして、売れば良いじゃん…というわけにも行きにくいです。八ヶ岳では気候も厳しいですし、冬場の凍結防止剤の影響も非常に大きいです。再販時には価値がドカンと落ち気味です。結局高く付くんです。軽トラや軽バンは、またちょっと違います。
小型車の中古はめっぽう安くなっています。軽の半値と言えば大げさかもしれませんが、近い物があるでしょう。30万円でも、かなり綺麗なタマも沢山有ります。メーカー系の認定中古車でも沢山出ています。皆さん、年に2万円足らずの税金差を気にしすぎて、損しているとしか思えません。中には、車庫保管で5年落ちの3万キロ以下!!なんて、勿体ないようなのも見かけます。(たぶん、年配の方が乗っていたと想像されるようなタマですね)

最近の車は10年落ち程度では、中々壊れなくなってきました。(ちゃんとメンテナンスしていれば)程度次第では、7年落ち程度は問題にならない時も多いです。この辺は、多少目利きが必要かもしれません。でも、選びやすくなったのは確かだと思います。

じゃ、どんなのが良いのよ!! という声もあるので、簡単に検索してみました。中古車は流動が激しいので、リンクが切れてしまっていたら、ごめんなさい。
これらに関しても、私が実車を見たわけではないので、あくまで候補の一つとして見てください。中古車は実車確認が必須です。WEB上はいかによく見えても、実車見に行って、こりゃ駄目だ!! よくあります。

ティーダ 4WD 26万円 ティーダ 4WD 30万円 ディーラー販売

2 thoughts on “八ヶ岳では小型乗用車の方が良いと思われます

  1. 流石、車博士の伊藤さんのアドバイスはポイントを突いていると思います。私の体験を申し上げると、私は富士見高原ですので茅野市の中古車店で日産のマーチ4WD中古(60000キロ)を30万円程で買いました。

    タイヤはスタッドレスに交換してもらい年中そのままです。茅野市の中古車店は雪の多い長野県だけあって比較的4WDの中古が見つけ易いですが、実際には4WD機能を使ったことは殆どありません。そもそも4WDを使わなければならないほど大雪の時は殆ど運転しませんし、八ヶ岳には来ませんので。

    3年間山荘に居住してみて、ひとつ重要なポイントは車を屋根付き車庫で保管するか、雨風雪にさらされた外の地面の駐車スペースに置くかだと思います。それによって中古車の劣化が大きく異なると思います。私の場合は、屋根付きのコンクリート面の車庫なので殆ど劣化が無く、3年前とほぼ同じ状態です。

    勿論、車庫まで建てるとコスト増となりますが、自然環境が厳しい地域ですので建てた後の車の管理まで考えて、設計してもらうのが最善の策だと思います。やはり車庫付きの何かと山荘は便利です。(特に歳をとってくると)新車を買う予算があるなら山荘に車庫を付けて、中古車に乗ることをお勧めします。

    1. 富士見高原の森人さま
      コメントありがとうございます。そう、車庫は大きいですね。昨今は、メーカー製の物も積雪荷重の問題、デザインの問題(これは、まだまだ改良の余地ありですが)が、かなりクリアになってきていますので、安くご案内ができる様になってきました。
      私も、家を建てるときに車庫を作らなかったのですが、ゆくゆくは…と思って居ます。まだまだ、車庫の前に走行距離が伸びて、ポンコツになる方が早いのですが…。

kunikata へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です