音を楽しむ

8月24日から昔の音楽仲間が二人、2泊3日で我が家に遊びに来た。
一人は大田区で精密機器パーツの町工場を経営しながら50年以上趣味で音楽活動を続けている。
ベース、ギター、ピアノを弾きこなし、ジャンルはジャズ、ブルース、ボサノバ、ポップス何でもござれのつわものだ。
もう一人は今回初めての出会いとなったその友人の小学校時代の友人。パーカッションを担当している。
年に4回、7-80人を集めてのコンサートを何十年と続け、老人ホームの慰問なども活発に行っている。

土日は仕事なので日中は彼らの相手が出来ないので我が家でCDを聴いたり適当にのんびりしてもらい
夜は一献傾けながら60年代から80年代頃迄の洋楽とそれに影響を受けた日本について音楽談義となった。
日中はヒマで飽きないかと心配だったが、持参したCDをずーっと聴いていたようだ。
曰く八ヶ岳の音楽環境が羨ましいと。

我が家は周りに永住の人が少なく、友人たちは窓を開けて涼しい風を室内に入れながらそれなりの音量でCDをかけていた。
景色も見えない部屋で音を気にしてヘッドフォンで聴く音楽と比べて、
木の葉のそよぎで風の動きが分かる庭に目をやりながら、窓を開けた部屋で、
周りを気にせず曲を聴けるのはいつも以上に音が体にしみ込んでくるとの感想だ。
そして音を止めた途端に、静かさとその後耳に届く鳥の声、虫の声。。。。『これが又たまらない』と言う。

その感想で八ヶ岳でお世話になった棟梁の話を思い出した。
建築主のお客様の勧めでモーツアルトを聴きだしたらはまってしまったのだが、ある日『もう聴くのをやめた』と言い出した。
仕事中にBGMのように流していたが、あまりに美しい旋律で気になって仕事が進まないからと言うのが一つ目の理由。
二つ目の理由はモーツアルトで音に耳を傾ける気持ちや姿勢が生まれたら、早朝や夕暮れ時に外界の音に耳を澄ましたら、
如何に素晴らしい音或いは静けさに気付いたからだという。

以前エリッククラプトンと世界の子供達がネットを通じてチャットを楽しむイベントがあったそうだ。
ある子供が『あなたのようギターが弾けるようになるにはどうしたらよいでしょう?』と言う質問があった時に、
クラプトンの答えが『沢山の音楽を聴いて下さい。一つ一つ心を込めて』だったと聞く。

心を込めて耳を傾け音を楽しむ。大切なことだと改めて思った友との出会いであった。