一昨日風呂上りにCATVを点けたら『ドクターコトー診療所』をシリーズ連続で放映していた。日ごろテレビはあまり見ないし、ましてや連続ドラマは鑑賞するスタミナがないと中途半端になるので敬遠しがちだが、ドクターコトーはお気に入りの番組だったので見始めてしまった。
もう止まらない。しかも泣けて泣けて。。。年をとるとこんなに涙もろくなるのかなーと自分でも不思議な位に久々に泣いてしまった。原作は漫画だが本格的な小説並みの内容の深さだ。と書くと漫画を下に見ているような言いようだが、とんでもない。漫画の構想力や筋立ては驚異的で、名作小説同様のジャンルが既に確立されていると思っている。
で、ドクターコトーだが、最終回では「医者は患者を家族のように思って治療にあたるべきか?」、「医者が術中に感情を持つことがいかに危険な行為なのか」と言ったことが二人の医師のぶつかり合いの中でドラマの進行に合わせて問われていく。
今朝アマゾンで2003年全巻、2005年特別編、2006年全巻のDVDを中古で注文してしまった。かつて私がアメリカに住んでいた時に出会った日本人医師の言葉を思い出した。彼は苦労して米国で医師の免許を取り、名医としての名声を得たとても尊敬できる方だが、ドラマと同様の質問をした時に、何千と言う人の体を切って手術をしていると、「ただの肉の塊のように思えるものだよ。ただ偉大な精神の宿った肉の塊だが」と仰っていた。
18日に105歳でお亡くなりになった聖路加国際病院名誉院長の日野原重明先生のご冥福を祈りつつ、色々なことが思い出された一日だった。