公開日時:2017年03月18日(6時39分)
エネルギー熱源の多様化、そして外皮計算などで必要になる一次エネルギー消費量計算での有利な度合いから、温水暖房システムの採用が増えています。熱源に関しては、色々ありますが、八ヶ岳においては灯油熱源はあまり芳しくないので、ガスか電気の熱源が多くなっています。
何故灯油を避けるのか…3.11の東日本大震災、3年前の大雪の時も、八ヶ岳では灯油が枯渇したエリアがありました。真冬の場合は、予想以上に早く、スタンドから無くなってしまいます。私も、軽トラの荷台に目一杯のタンクを積んで、長野県まで買いに行ったことがあります。(本当は、其処まで積んじゃ駄目なんですが、非常時でしたから、多めに見てもらって)
ガスは、50kgボンベを使用している場合ですと、短くても2週間分はありますので、枯渇することは少ないと思います。ボイラーの効率も良く、寿命も長いので、採用が増えています。電気は、最近深夜電力が高くなっており、余程高効率でないと、メリットが出なくなってきました。
温水暖房システムを組むときに、窓の多いリビングなどには床下放熱器を組み込むことがあります。床にガラリを設けて暖気をあげるのですが、これまでは湯温と運転時間でコントロールする形になっていたので、温度調整がし難かったのです。リビングに大きなパネルラジエーターが出てこないので、デザイン上は良かったのですが…
これが、最近室温でコントロール出来るものが出てきまして、かなり広範な温度帯でコントロールが出来る事が判明しました。これは中々良さそうです。今後の物件ではこれを設置して、さらに省コストでの運用が図れそうです。
以前から判っていたことですが、一次エネルギー消費量計算で行くと、床暖房はどうしても不利になります。これは、熱源が床材の内部にあること、床裏への熱伝達が避けられないことなどが、原因としてあります。そういった中では、床下放熱器は、床暖ほど積極的に床を暖めるものではありませんが、床が冷たくなく、快適性が高いと思います。山荘などでは、パネルヒーターより少し立ち上がりが遅い傾向がありますが、快適さはかなり高いと思います。
これに室温コントロールが加わった事で、非常に使いやすい暖房機に進化したと思います。
建築には、これが絶対良い…と言う答えは無く、何を優先するかで、何が良いか答えは替わります。暖房システムも、日進月歩ですし、良い物がでていますので、オルケアでも日々研究を重ねています。
住宅技術は益々進化して行きますね。この技術は恐らく、温水暖房のコントロールパネルに室内温度感知センサーを取り付けて、スイッチをON/OFFにしているのではないかと推察しますが、如何でしょうか。そうであれば、既にガス温水暖房で建てた家にも、コントローラーを取り替えれば対応出来る気がしますが。ご教示下さい。
既に建てられたお宅でも、増設は可能です。
ただ、このデジタル式は高く、1台が4万円近くします。北海道でに見てきたアナログ式は、かなり廉価だそうですので、連休明けに調査開始です。
交換では無く、回路に増設という形になります。