寒冷地で気をつけなければいけない「水抜き」。
しかし、オルケアの建物は水抜き不要です。
それが可能な理由は高い住宅性能にあります。
本記事では、非常にお問い合わせが多いオルケアの水抜き不要について詳しく解説していきます!
この記事を読んでわかること
- 水抜きについて
- 凍結事故とは
- オルケア建築で水抜きが不要な理由
– 目次 –
■水抜きとは?
寒さの厳しい地域にお住まいの方にとって「水抜き」は聞き慣れた言葉だと思います。
しかし、比較的暖かい地域にお住まいの方は初めて聞くという方もいるでしょう。
水抜きとは、水道管の中の水を抜く作業のことです。
具体的には水抜栓や不凍栓と呼ばれる特殊な栓を操作して水を抜いていきます。
なぜ、水道管の水を抜く必要があるのでしょうか。
それは凍結事故防止の為です。
■不完全な水抜きによる凍結事故
凍結事故とは、水道管の中に溜まっていた水が凍ることで水道管が破裂してしまう事故のことです。
水道管には使わないときも水が中に溜まっていて、氷点下になるとその水が凍ります。
水が冷えると氷になるのはご存知だと思いますが、氷になると体積が増えます。
水道管の中に溜まった水が氷に変化したとき、体積が膨張することで水道管に圧がかかり水道管を破裂させてしまうのです。
水道は生活に欠かせないインフラですが、それが使えなくなってしまうとせっかく別荘に来ても生活に困ってしまいます。
トイレ・お風呂・キッチンなどが使えず、料理や洗濯をすることができません。
事故件数は寒冷地に多く、水道管が使えなくなるばかりか、暖かくなって水道管の中の氷が溶けたときに
破裂箇所から水が吹き出して床が水浸しになってしまうこともあります。
と言っても破裂箇所は1mm程度の肉眼では分かりにくい小さなクラック(穴)なのですが、
その小さなクラックから水圧によってずっと水が吹き出てしまいます。
こうなると浸水した床の修理や家財の修理・買い替えをしなくてはならず、多額の費用を支払う事態になってしまいます。
実際にあった凍結事故のお話で、東京では考えられないようなことが起こりました。
別荘にいない間、破裂した水道管から水がずっと吹き出て床が水浸しになり、
その水が凍ってなんと厚さ20cm程の氷が床一面に張ってしまっていたそうです。
まるでスケートが出来そうなほどの氷ですが、こうなってしまっては大変です。
このようなことにならないよう寒冷地では水道管の水抜きが必要になるのですが、これはご自身で行わなくてはなりません。
不凍栓の種類は様々でそれぞれ操作が異なりますし、その作業は結構大変です。
慣れた人でも一軒やるのに20分くらいかかりますし、普通の人がやると1時間はかかってしまいます。
それを別荘から居なくなる時に毎回行うのはとても大変です。
水抜きをしたつもりがしっかりできておらず、結果的に凍結事故を起こしてしまったということも起こり得ます。
また、食洗機やウォシュレット、シャワー水栓などの水道設備はそもそもの構造上水抜きをしにくく、
これらをリスク無く完全に水抜きをすることはまず出来ません。
そんなやっかいな水抜きですが、
オルケアは寒冷地でありながら水抜き不要な家を建てることができます。
■水抜き不要を実現させる為にオルケアが行っていること
水抜き不要のポイントとして以下の3つがあります。
- 住宅性能
- 床下の環境
- ヒーター
1.住宅性能
まず大前提として、オルケアでは建物の性能を可能な限り高めて施工しています。
詳しくは過去の記事をご覧ください。
▼断熱の記事はこちら 八ヶ岳で求められる住宅性能 ー断熱性能ー
▼気密の記事はこちら 八ヶ岳で求められる住宅性能 ー気密性能ー
▼通気の記事はこちら 八ヶ岳で求められる住宅性能 ー躯体内の通気ー
住宅性能を高めることでエネルギーロスを抑え、室内の暖かさを維持することができます。
例として、当社でこんな実験を行いました。
実証実験
- 場所:
- 長野県富士見町の標高1300m以上のところにあるオルケアが建てた別荘
- 方法:
- 温度計で室内の温度変化を測定
結果は、室内の温度が水道管が凍る温度(-3〜-5°C)に下がるまで2週間ほどかかりました。
高い住宅性能を施しているからこそ、標高1300m以上という非常に厳しい寒さの場所でも
外の冷気が室内に伝わりづらい住環境をつくることができます。
2.床下の環境
室内だけでなく床下も室内と同じ環境になるような施工をしています。
水道管が通っているのは床下なので、いくら室内の断熱性や気密性を高めても
基礎部分に何もしていなければ床下はすぐに冷えて水道管は凍ってしまいます。
オルケアは床下環境も手を抜かず高断熱・高気密の環境にしているので、水道管が凍ることはありません。
また、八ヶ岳のほとんどの住宅では水道管が凍らないようにする為に、
水道管に巻き付ける不凍ヒーターというものを設置しているのですが、
実はこれは電気代がかなりかかってしまいます。
30坪くらいの建物だと2〜3万円/月くらいかかってしまうので痛い出費です。
オルケアが建てる建物は床下の環境まで考えて施工しているので、
不凍ヒーターを付ける必要がほとんど無く凍結事故の心配がありません。
3.ヒーター
万が一の備えとしてバックアップ用のヒーターを設置しています。
これは特別なものではなく一般家庭でも家電製品の暖房の熱源としてよく使われているヒーターですが、
住宅性能の高いオルケアの建物では小さなヒーターでも十分に温度を保つことができます。
またコストは不凍ヒーターの1/3ほどなので家計に優しいです。
このヒーターには温度計がついており、室温が5〜6°C以下になると自動でスイッチが付くようになっているので、停電によって機能しなくなるという心配もありません。
オルケアが建てる別荘はお金をかけず凍結事故が起きないようになっており、
一年中いつ来ても水もお湯もすぐ使える環境を整えています。
■まとめ
- 凍結事故は家にとっても持ち主にとっても大ダメージ
- オルケアの建物は水抜き不要
- 水抜き不要は高い住宅性能があって実現している
水抜きについて知らなかった方もいると思いますが、凍結事故は大変だということがお分かりいただけたかと思います。
室内が水浸しになってしまわない為にも住宅性能にはこだわっていきましょう。
八ヶ岳エリアで水抜き不要を受けることができるのは実質的にオルケアのみで、
標高1,300m超の大規模分譲地で管理事務所と公認されているのはオルケアだけです。
すでに十数年、無事故で運用しています。何かお困りごとがございましたらいつでもお気軽にお問合せください。
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次回は、住宅の構造計算について解説していきます。
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