宝石の世界にめまぐるしい変化が…特にこの20年

個人的興味があって、宝石の勉強をしています。
私の場合はダイヤモンドのような物ではなく、もっと気軽なアクセサリとしての業界では『色石』と言われる方に興味があって、少し掘り下げてみようかな…と。
キッカケは、ビルマ(日本ではミャンマーと言いますね)の翡翠を見たときの美しさに驚いたところから始まります。
しかしながら、この20年くらいで、宝石市場の様子が大きく変わってきています。

まず、世間では偽物と言われる合成石に関してですが、これはダイヤモンド以外は大きな進展は今の所無く、ダイヤ以外は専門家であれば高倍率ルーペなど、携行器具で看破できます。(40倍程度の宝石顕微鏡で見ればほぼ完璧に看破できます)
ある程度の知識と見方を持てば、ほぼ看破できると思います。
しかし、近年の合成ダイヤモンドに関しては、鑑別に出さないと判断付かないレベルの物が出始めているようです。
既に海外では人気が出始めているようで、上物が1カラット6~8万円程度で出回っているようです。
それによって、天然物の相場が弱含みになってきているようです。
世界的なダイヤシンジケートである『デビアス』自身が、合成ダイヤを販売しているのも驚きました。(キチンと解る様にして、マーケットを別けて販売しています)

模造石(キュービックジルコニアなど見た目が似ているが、別の組成石)に関しても、大きなトピックはありません。
主にはダイヤ模造石が市場の大半であり、多くの物は専門知識と簡単な道具が有れば看破できます。

一方で加工石と言われる、天然の石を人為的な何かで発色を良くしたり透明度を上げたりする処理を行った物は、この二十数年で飛躍的に良くなっており、携行器具では看破できない技術も多く出てきております。
新技術に至っては鑑別所でも難儀する事も有るようです。
古くからは、エメラルドのオイル処理や、サファイヤ等での加熱処理が有名ですが、近年では放射線で色を変えるとか、拡散処理という特定元素を石に浸透させて違う発色を得るなど、非常に手の込んだ処理が登場しています。
ダイヤモンドでも、石の中にある不純物をレーザーで見えなくするとか、放射線で色味を変えるなどと言った、顕微鏡では看破が難しい処理が出てきています。
若い方に人気なアクアマリンなどは、ほぼ100%加工石ですし、サファイヤなどもほぼ全てが処理品となっています。
鑑別所でも、別価格でリクエストが無い限り『通常熱処理が行われています』と記載される宝石もあるくらいです。

以前は発色を良くするとか、透明度を上げる程度の処理だったのが、現在では全く違う色にしてしまうケースや、希少な色の石と見た目では見分けが付かないようにするなどと言った、高度な処理がどんどん出ています。
決して悪い技術革新ではないと思っていますが、持っている石の価値が大きく動きかねない時代となってきているように感じました。
業界で有名な事件としては、希少な色で非常に高価だった『パパラチア サファイア』と言う石があったのですが、2002年頃から安く出回り始め、最初は原因が解らなかったのです。これが、Be拡散処理という新技術で処理された物で有る事が解り、大騒ぎになったそうです。
現在では特殊な薬品に石を入れる事で、視覚的に看破できますが、何処にでも持ち歩ける薬品でもない為、未だに肉眼での看破は難しい技術となっています。

また、翡翠に関しては断定は鑑別所に持っていくしか無さそうです。
樹脂を使った加工技術は飛躍的に向上しており、肉眼での看破はまず困難です。
処理されているであろう…という簡易検査は特殊な紫外線を使って出来ますが、完璧ではありません。
染色に関しては、ほぼ拡大鏡レベルでわかると思いますが、大半は樹脂加工に移行しているようです。
翡翠の鑑別書ナシは、安易に手を出すことは避けた方が良さそうです。

そんなこんなで、新技術で見た目は解らない処理技術の登場で、宝石市場は大きく変わってきています。

一方で、鑑別所での鑑別は驚くほど高い物ではありません。(GIAの鑑別などは別ですが…)多くの場合は三千円程度から数千円程度です。
実は、甲府には日本で唯一の公益目的の鑑別所があります。『一般社団法人 宝石貴金属協会』と言って、鑑別所があります。
※南甲府インターから車で数分の場所にあります。
ダイヤで3300円、色石では3850円、脇石(リングなどで周りにある石)5石まで4510円で分析依頼ができます。
ミニ鑑別と言って、簡易的な名刺サイズの鑑別書でいいなら、1000円位安いです。
以外とお安いのではないでしょうか?
※ここではダイヤの鑑定(グレード判定)はやっていません。
東京ですと、仲御徒町駅前に『中央宝石研究所』という組織があって、同じような値段で鑑別しています。
一般の方の持ち込みも受け付けていますので、ご興味有れば鑑別に入れて見る物もアリだと思います。

宝石貴金属協会(甲府) 中央宝石研究所(東京・名古屋・大阪)

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