インターンシップ制度

驚いた!あまりに優秀な生徒さんだったので感心したし、日本の将来もこうした若者がいるなら頼もしいなと思った。

何の話かと言うとインターンシップ制度で体験勤務をした学生さんの質の高さの話。今年の春に山梨県の公立大学である都留文科大学(つるぶんかだいがく)の社会学科の女生徒さんから連絡があり、「都市開発と自然環境やコミュニティーのあり方等を学んでいて、受け入れ先企業で40時間、5日間の勤務させてもらえると単位認定がなされる。オルケアで受け入れて頂けるだろうか?」と言う内容だった。私も大学では教育学を専攻し、教育こそが国家事業の中心にあるべきと思っているので、二つ返事で快諾させて頂いた。こちらでプログラムを組み立てて、8月7日から12日迄の5日間、会社のスタッフ同然の扱いで色々な仕事に参加してもらった。

因みにプログラムは

第1日目

現在進行中の約1000坪の山林に家、ガレージ、東屋を建てる計画があり、その配置計画によっては切られる木残る木が変わってくる。敷地内の樹木の評価をしながら配置を微妙に動かし、残す木や今後の植栽計画を一緒に検討してもらった。

第2日目

イタリアで長く設計をしてきたオルケアの阿部一級建築士との対話というか質疑応答に近い話し合い。テーマは、「美しいデザイン追及と高齢者や弱者に優しいデザインは時として対立するが、設計者はどう受け止めるべきか?」、「2016年、イタリアの古い町アマトリーチェが地震で大被害を受けたが、これから数百年かけて資料に基づき忠実に元に戻すらしい。古いものを守り抜くのと新たな物を作る挑戦・発展や国の成長が対立するが、どうバランスを取るのか?」

こうしたテーマをもとにイタリア人の人生観や仕事観、コミュニティーに対する個人の役割などを阿部氏の生活体験から得た沢山のエピソードを傍証に話してくれた。それらはこれから彼女が会社を選んだり様々な人生の選択・決断を迫られる際の貴重な示唆を含んでいて周りで聞いていたスタッフもとても参考になったと思う。いつかこちらでも別立てでご紹介したいと思う。

第3日目

目の前の電線や高速道路、隣接する工場など変えることのできない景色を外構や植栽で解決するにはどうしたら良いか?昨年度の山梨県の建築賞にノミネートされたオルケアで設計施工させて頂いた家を見せずに、その設計図や建てる前の古家の写真を渡し、外構・植栽計画を提案してもらった。翌日には提案図が出来上がり、現物との答え合わせや滞在されていたお客様とのフィードバックなどをしてもらった。

第4日目

八ヶ岳南麓でお勧めする花木をまとめた手作り植物図鑑、いわば「オルケア図鑑」を作成してもらう。(週間課題の総まとめ)

第5日目

オルケアで企画した野辺山の分譲地「花野辺ガーデンビレッジ」を見学して、開発思想を学んでもらい、コミュニティーをこれから作る上の課題抽出

21歳の学生さんにいきなり大変かなとは思ったが、現実の仕事場のスピード感や要求される質の高さも知ってもらいたいと思った。初日にはブヨのいそうな笹薮に何のためらいもなく分け入り、率先して杭をもって動き回ったり、図面を睨みながらどんな空間が出来ていくのか一生懸命に想像して参加していた。現場では他の人が何をしようとしているのか、ある程度推測して先回りしないと時間ばかり掛かってしまうのだが、オロオロしながらも次の作業工程の方へ動こうとしたりしていて、全体像をもとに先読みをしようとしているのが良くわかる。おそらく彼女は就職しても即戦力になるだろうし、明るい将来が待っているように思う。

最近の女性の職場進出は目覚ましいものがあるが、女性特有の真面目さやコミュニケーション能力の高さやガッツは、同年代の若い男性よりはるかに高いように思う。これからあらゆる職場で女性の活躍が更に増えると確信した一週間であった。




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